日記

2003/6/26(木)
おまけ日記11  ラァス、卒業後1
 ×月 ○日

 国仕えなどというものを、この僕がするようになった。すごいなぁ、僕。この僕が神官だよ。しかも地神様と面会を許される大神官なるもの。
 新しい大神官として紹介された日、奥方のレイア様は僕の事を真っ正直に本名フルネームで皆に紹介した。
「いいんですかぁ? 僕を本名で紹介なんかして……。普通もっと裏工作していい身分用意しません?」
「馬鹿ねぇ。そんなことすると嗅ぎまわれるわよ」
「僕、そういうの始末するの得意ですけど」
「別に神官は身分じゃないのよ。あんたのその目があればいいの」
「僕のこの名前、暗殺者時代も使ってたけど」
「誰も気にしないわよ。人間、暗い過去の一つや二つや十はあるものよ!」
 レイア様は、とっても呑気な人だと思った。まあいいけど。

 ラァスが馬鹿正直に本名で通している理由。
 当時は、普通に神仕えしているだけだった。軍部に関わる事になるとは思っていなかったから。
 ちなみに彼が年取らないのも、地神様のお力。
 ハウルは神様だから。(人間みたく年を取る神様なんて嫌だよね)

2003/6/25(水)
#20 if〜 もしもシアの言葉遣いが悪かったら
シア 「ちょっと、兄貴。いいかげんサボるのやめたらどう? いい加減キレるからな?」
デューク 「シア。お前はまたそんな言葉遣いを……。兄さんは悲しいぞっ」
ディオル 「シアさんは美人だから何をしても許されるんだ!」
ウィトラン 「シアには再教育が必要なようですね。ちょっと来なさい」
シア 「ごめんなさいぃぃぃい」
 

 シリーズ最強かつ人間の中では一番年寄りなのに現役ばりばり元気老人、ウィトランにより矯正される。
 お姫様らしい物腰と言葉遣いが恐怖とともに叩き込まれ、シアは丸くなる。
 実家の方でも厳しい教育を受けていただろうから、あまり関係ないのですが。

2003/6/20(金)
#19 if〜 もしもメディアがあの趣味でアミョのような性格口調だったら
メディア 「ハウル君(注 しつこいですがメディアです)」
ハウル 「ん? 何でぇ」
メディア 「あのね……その、これ、受け取ってくれる?」
ハウル (ああ、今日はなんかすごい可愛いなぁ。いつもこんななら……)
「何だ、この変な鏡。高そうな鏡だけど、本当に俺に?」
メディア 「うん。呪いの鏡なの。鏡に映った男の子は、1分以内に真実の告白をしないと、鏡に魂を吸い取られるんだって(無邪気にニコっ)」
ハウル (ダッシュ)
「ババアっ! ごんめんなさい! こないだオヤジに罪をなすりつけたけど一番いいシャンパンと大切に取ってあった干物を盗み食いしたのは俺だぁぁぁあ!」
メディア 「そんな……神でも呪いで死ぬかどうかの実験なのに……。残念……」
ラァス 「はは……変わっても結局は凶悪だなぁ。可愛い仕草でこれって……。どうでもいいけど、ハウルにとっての真実の告白って……」
アミュ 「ふん。胃袋に入るものの事しか考えていない単純馬鹿ってことでしょ(メディア口調ですが、正真正銘アミュです)」
ラァス 「アミュ。お願い。そういうの似合いそうだからヤメて……」
 

 馬鹿だ……。でも、これはこれで楽しそう……。
 アミュのセリフを直訳すると「おにいさん、美味しいもの好きだから(ニコっ)」となります。
 ヴェノムに真実を告白する必死なハウルをご堪能ください。

2003/6/17(火)
 ハウルの日記
 ×月 ○日

 今日、突然妖怪ババアが恐ろしいことを言い出した。
「旅に出ましょう。何、一ヶ月ほどです」
 おいおい、正気かあんたとか思ったが、ヴェノムはマジだった。さっさと荷造りし、出かける準備を終えてしまった。原因は、一通の手紙。『帰る』というただそれだけの手紙だった。ぜんぜん知らない名前が差出人。
 説明もなしで、よく分からないまま連れ出され、よく分からない大陸外の国に連れて行かれた。見たこともない不思議な文化の国だった。ただ、メシが美味かった。始めは生の魚など誰が食うかと思ったが、食べてみると美味しい。生まれた初めてこんなに美味しいものを食べた。ヴェノムの知り合いで国一番の料理人とやらが作ったらしい。俺は感動のあまり思わず弟子入りしちまった。始めはいやがったいたが、ヴェノムを後ろに立たせたらあっさりと承諾した。ヴェノム効果は大きかった。
 ヴェノム、旅に出てくれてありがとう!

 というわけで、ハウルが料理人に弟子入りした日の日記、でした。

2003/6/15(日)
#18 if〜 もしもラァスが女の子だったらその2
ラァス 「ハウル、一人じゃ怖いから、おトイレついてきて」
ハウル 「あ……あ、いいぜ(照れつつ)」
ラァス 「ハウル。ジェームスの足元ぐらいにある薬草が欲しいの。取ってきて」
ハウル 「ああ分かった」
ラァス 「ハウル、棚の上にあるビン取って」
ハウル 「おう」

 言いなりです。絶対に言いなりです。見事なほどにアッシー君化!
 女の頼みを断るような小さな男ではないと言うべきか、情けないと言うべきか。
 打算するなら、ハウルはいろいろと高物件。
 カロンの持つものなど比べ物にならないような素晴らしい宝石を、貢いでくれたに違いない。
 なにせ、神様の財宝だし。
2003/6/14(土)
#17 if〜 もしもヴェノムが男でハウルが女の子だったら
ヴェノム 「私の可愛いハウル(だきっ)」
ハウル 「気安くさわんじゃないわよ、このエロじじいっ!(じたばた)」

 あ、もう終わった。
 うん。なんかモロにラブコメなノリ?
 うわ、つまんなさそう。
 しかし一時期、本気でこの性別逆転させる事を考えていた自分。師匠が男で弟子が女の子って、なんかすごいモエっぽい? ついでにラァスが女の子だったら、もう見たことあるものになっているような……。
 早まらなくてよかった。 
2003/6/10(火)

おまけ日記10  イザベラ(シェオル)(心の日記)
×月 ○日
 可愛らしい少年が迷い込んできた。
 せっかく来たのだから、いろいろと教えてあげようとしたら、怯えながらもはいと言った。あまりにもまっすぐにこちらを見てくるものだから、興が覚め、別の感情が浮かび上がってきた。
 可愛いかった。あまりにも可愛いもので、お菓子などあげたら無邪気に喜び礼を言う。
 名を聞くと、春日というらしい。元々から殿下と知人で、今は直々に育てられているそうだ。
 その日以来、彼は時々やってきて、私や娘たちとおしゃべりをするようになった。気取らないあなた方が好きだと。
 息子というものがもしできるのなら、こんな子が欲しいと思った。
 本当に、可愛い子だ。

 というわれで、闇蜘蛛のお姉さま、母性本能に目覚める、でした。(ちなみに春日はまだ小学生)
 ほとんど活躍していない闇蜘蛛の女王様。無意味に好きです。しかし、今の本編では出番なさそう。いつかこいつらとカーティスの話を書きたい。こんなエロそうな人たちが出て、なんで健全街道ひた走っているんだ? 少しぐらい、色気のあるシーンもあってよさげなのに、ない。ぜんぜんない。
 色気とは何ぞや? 私には一生書けぬやもしれぬ。
 しかし、一度ぐらい頑張ってみるかな? 暇があったら。

2003/6/3(火)
 魔王誕生? 別名アヤが壊れた日をアップ。
 というわけで、なんとなくまたおまけ。今度は初のシェオルから。

おまけ日記8  ハク1(シェオル)(魔王誕生数週間後)
×月 ○日
 どうしよう。アヤがどんどん別人になっていく……。
 もしも彼に知れたら、僕はどうなるのだろう?
 っていうか、アヤだんだんと女好きだったおじさんに似てきてる。最近なんて、元正宗のハーレムに通っている。美人がいっぱいいて、ちやほやされて楽しいらしい。
 ああ、さようなら僕の可愛い庇護するへき対象だったアヤ。
 なんでああなったんだろう。僕のせいか? それともハーレムの連中をつまみ食いをしていたカーティスの影響か?
 しかも将軍のマリアも混じってるし。
 ああ、もう何もかもどうでもいいから、それ以上にはならないで。

 初期のハクの心の葛藤でした。いきなり女装で登場し、主人公にアタックした本気かどうかもつかめない変人ですが、中身はけっこう普通です。 

2003/6/2(月)

おまけ日記7  セルス1(18話後)
×月 ○日

 比較的近くにある人間たちの市場へと行った。今度は皆で、買出しだ(カロンとヨハンはいないが)。
 美味しいモノがいっぱいあった。人間はいつもあんなものを食べているのだ。人間が羨ましい。ハウルが美味しいと言って勧めてくれた鳥の串焼きがとくに美味しかった。ハウルから財布を丸ごと受け取り、自分でいくつ欲しいかを言い、値段を聞き、その値段分に近いように貨幣を支払い、お釣りをちゃんと貰って商品を手に入れる。初めての買い物はとても上手くいった。もちろん焼き鳥が美味しかったのは、気分ではなく本当に美味しかったのだ。
 ラァス殿には換金の仕方を教えてもらった。言われたとおり持ってきていた、真珠や珊瑚を換金した。かなりの大金になったようだ。お金はとても大切なものだから、大切に使わなければならないらしい。
 帰る頃、ヴェノム殿が鍵付きのノートを買っていた。それは何だと尋ねたら、皆の新しい日記帳だそうだ。日記とは何だと尋ねたら、その日あった事を記録とておくためのものだと言った。とくに印象に残ったことを、自分がどう思ったかと書くといいそうだ。ヴェノム殿は私にもその日記帳とやらを買ってくれた。
 人間は面白い事をする。しかし、忘れないように記述するのは大変よいことだと思う。だから岩場の海水に触れない場所にある、秘密の場所に日記帳を置いた。ここでこれから日記を書く事にしよう。そうすれば、もっと人間の気持ちが分かるかもしれない。

 というわけで、はや18話あとがきで予告していたセルスの日記、買い物編。
 ペンとインクはセルスの宝物として、秘密の場所に。セルスは人間の使う道具をなんとなくコレクションする変わり者です。(こんなところに裏設定書いてどうするんだろうね)

五月        top        七月